沖縄の海といえば、どこまでも透き通るブルーに、色とりどりの熱帯魚たち。
その美しさを支えている存在が、サンゴ礁です。
実はこのサンゴたちが、今、深刻な危機にさらされているのをご存知でしょうか。
海の森と呼ばれるサンゴ礁
サンゴは植物のようですが、実は動物です!
植物のように海底にとどまりながら、長い時間をかけて石灰質の骨格を作り、海の中に巨大な“森”を築いていきます。
このサンゴ礁は、カクレクマノミやウミヘビ、エビ、カニなど、数えきれないほど多くの生き物のすみかとなっていて、海の生態系の土台を成しています。
そして沖縄は、日本の中でも特に豊かなサンゴ礁に恵まれた地域です!
サンゴが白くなっている
近年、沖縄各地で「白化現象」が深刻化しています。
白化とは、サンゴの中に共生している「褐虫藻(かっちゅうそう)」がいなくなってしまい、骨格だけが透けて白く見える状態のこと。
褐虫藻は光合成で栄養を生み出してサンゴを生かしているため、それを失ったサンゴは、いずれ死んでしまいます。
白化の主な原因は、海水温の上昇であり、特に夏に30度を超える海水が続くと、サンゴにとっては耐えがたい環境になります。
そのほかにも、観光客の無意識な接触、マリンレジャーによる破壊、生活排水や農業による富栄養化など、人間の活動が海に与える影響も見逃せません。
サンゴが減ると起こること
サンゴ礁が減ってしまうと、起こる可能性があることの一部は以下の通りです。
▶生き物のすみかが減り、海の生態系が崩れる
▶沿岸の防波機能が弱まる
▶漁業資源の減少や、観光への影響など、地域経済にも影響する
このように、沖縄にとってサンゴ礁は、自然環境であると同時に、生活と文化の基盤でもあるのです。
行われている保全活動
たとえば、恩納村では「サンゴ礁保全協議会」が組織され、地元漁師・ダイバー・研究者・自治体が連携してサンゴのモニタリングや植え付けを行っています。
また、企業や個人の支援を受けながら、海の環境を守る啓発活動が進められています。
活動に関わる人の多くは、「自分の世代でサンゴを絶やしたくない」という思いから、仕事の合間や休日を使って海に出ているそうです。
さらに、恩納村では、イギリスのReef World財団によるサンゴ礁保全の取組みである「Green Fins(グリーン・フィンズ)」を地方自治体で初めて導入しています。
■「Green Fins」で行っていること
・環境に配慮したダイビングやシュノーケリングのガイドラインの作成
・ガイドラインを遵守しているダイビングショップの評価・認定
[ノータッチマナー]
サンゴは見るだけ!決してふれないようにしましょう!
[ゴミの回収]
海洋ゴミ問題を理解して一緒に解決していきましょう!
[日焼け止めに関して]
サンゴに害があるとされる化学物質を含んでいない日焼け止めを利用しましょう!
沖縄では、昔からサンゴ礁の海は人々の生活に寄り添ってきました。
潮の満ち引きを読み、サンゴの隙間に潜む魚や貝をとり、サンゴの周囲を泳ぐ子どもたち。
それを、当たり前のように“守るべきもの”として受け継いできた文化があります。
「サンゴがいなければ、うちはもう漁ができん。海が壊れたら、陸の暮らしも壊れるさ」
この言葉は、決して比喩ではありません_。
私たちにできること
沖縄を訪れる際には、サンゴに優しい行動を心がけましょう。
・リーフ内での立入を避ける
・日焼け止めは、海に流れてもサンゴに害が少ないものを選ぶ
・観光ツアーでは、環境への配慮があるガイドを選ぶ
・日常でも、マイクロプラスチックや洗剤の使用を見直す
沖縄の自然と人々の暮らしを静かに支える命の基盤のサンゴ礁。
未来の海のためにも、沖縄の海を訪れた際には、足元に広がるサンゴ礁について考えてみてください。
プラチナキャビンは、沖縄本島にて貸切バス・貸切ハイヤーを提供しています。
ご興味のある方は、お気軽に電話、メール、LINE公式アカウントにてお問い合わせくださいませ。
お電話・メールでのお問い合わせ・LINEのお友達登録はコチラから!